門前薬局はなくなる?
厳しい状況は続いてるね!詳しく今後を予想してみるよ!
- 門前薬局の経営が厳しい理由
- 門前薬局の薬剤師の将来の予想
- 門前薬局の薬剤師になるメリットデメリット
をまとめました。
門前薬局はなくなる?
今後減っていくかも
今現在は、病院を受診した多くの患者が、門前薬局で薬を受け取っています。
でも厚生労働省は、2025年までにすべての薬局を、門前薬局から、かかりつけ薬局に変えていこうと考えています。
国は近年、医薬分業を進めようとしていますが、今の医療体制では医薬分業のメリットを感じにくいという声があります。その原因の中心になっているのが、門前薬局なのです。
今は病院ごとに、行く薬局も薬剤師も違うのが普通ですが、今後は地域でまとめようという流れになっています。これからの薬局は、患者さんの服薬状況ぜんたいを、1つの薬局で把握するという役割が求められています。
結果、門前薬局は診療報酬改定により利益面で大きな影響を受けました。
大手チェーン薬局はもちろんのこと、中小薬局までもが経営が厳しくなってきています。
門前薬局の経営が厳しい理由
医療費の削減による収益減
2020年現在、調剤薬局は多すぎるのが現状です。社会保障制度を維持するには、今後半分ほど減らす必要があると言われています。
厚生労働省は、多数ある調剤薬局の中でも特に、門前薬局をなくして、すべてかかりつけ薬局に移行するのを目指しています。そのため、診療報酬の改定はどんどん門前薬局に不利に働くように進んでいくはずです。
今現在は大手チェーンが主に影響を受けていますが、今後は中小薬局も減益の標的にされる可能性が大きいです。
門前薬局の薬剤師の将来の予想
門前薬局で働く薬剤師は減っていく…?
薬局業界の中でも、特に門前薬局の薬剤師には、逆風が吹いています。
現在門前薬局で働いている薬剤師は、将来自分がどのような仕事をしていたいのか、どんな薬剤師なりたいのか、今一度考えなくてはなりません。
門前薬局の薬剤師になるメリットデメリット
良い面
- 少ない診療科目数に特化して専門の知識を深めることが出来る
病院が扱う診療科に合わせて、専門的な薬や病態の知識を、深いところまで学ぶことが出来ます。
- たくさんの在庫を抱えずに済む
来る処方がだいたい限定されるので、医師が指定する薬だけ揃えておけば安心です。
欠品や、動かない薬が期限切れになる心配もありません。
- すぐに処方意図が聞ける
治療ガイドラインに載っていない特殊な治療方法など、見慣れない処方が来ると慌ててしまいますよね。
患者が待っているのに、病院が混み合っていて、医師に電話がつながらないこともあります。そんな時も、門前なら病院が目の前なのですぐにコミュニケーションがとれるメリットがあります。
悪い面
知識が偏る
面の薬局が幅広い処方箋を応需するのに対して、門前薬局では処方が限定されるため、知識の偏り、経験の偏りにつながります。
様々な処方箋を扱ってみたい薬剤師にとってはデメリットになるといえるでしょう。
働きやすさは門前病院の医師によって変化する
疑義照会は受付ではなく、医師に直接つながる病院もあります。高圧的な態度の医師だと、処方変更にひと苦労です。
また、処方ミスが多い医師も薬剤師の業務を増やすので困りものです。
思いがけない残業がある
病院を開けている間は薬局も開けていなければならないなど、業務時間や休み時間を合わせる必要があります。
お昼休みが長かったり、受付終了後も患者を診たりして診察が延びると、時間に薬局を閉めることができず、予期せぬ残業に繋がります。
門前薬局の薬剤師になる時の注意点
自分がなりたい薬剤師像とマッチしているか
今後、数は減っていく可能性の高い門前薬局ですが、上記に挙げたように、働く上での良い面もたくさんあります。メリット、デメリットをしっかり考えた上で、将来自分がなりたい薬剤師像とかけ離れていないか、考えることが大切です。
最近ではオンライン投薬や、ドライブスルー、オリジナルの薬局製剤など、新しいサービスを開始して個性を出し、生き残りをはかろうとする門前薬局も出てきています。
今後の将来があんたいな会社を、自分の目で見極める必要があります。
まとめ
- 今後門前薬局は減っていく可能性が高い
- 多くの門前薬局の経営は、医療費の削減による収益減から、厳しい状況にあり、今後もさらに状況が悪くなることが予想される
- 門前薬局で働くメリットとデメリットから、自分がなりたい薬剤師像とマッチしているか、将来生き残れる会社なのかの見極めが必要