- 子どもを薬剤師にさせたい理由は?(親目線で)
- 子どもが薬剤師になることを本当に勧められる?
- 薬剤師にさせた方がいい子ども、させない方がいい子ども
- 現役の薬剤師から見た子どもを薬剤師にしたいリアルな意見
をまとめました。
子どもを薬剤師にさせたい理由は?(親目線で)
給料が良いから
薬剤師は、日本の平均年収以上の給料を稼ぐことができます。パート薬剤師の募集を見ても、時給2000円以上とか、主婦のパートにしてはびっくりな数字が載っています。儲かりそうだから、子どもに薬剤師になってほしいと考える人がいるのも納得です。
仕事が安定してるから
薬剤師は国家資格なので、就職も決まりやすいし、転職もしやすいです。不景気なので、安定した仕事である、薬剤師の人気が高まっているようですね。
人の役に立つ仕事だから
薬剤師は、人の健康や命を守るのが仕事です。どうせなら、我が子には、人の役に立つ職業に就いてもらいたいですよね。医療職なので、世間的なイメージが良いのもポイントです。
子どもが薬剤師になることを本当に勧められる?
子どもが薬剤師になることに賛成の声
仕事が楽そう
新年会での出来事
友「薬ゴリは薬剤師やんな?」 ゴ「そうやで、どした?」 友「子どもは絶対薬剤師にしたいねん!」 ゴ「お!そうなん!なんで?」 友「楽 し て お 金 も ら え る か ら」 ゴ「☺️☺️☺️☺️☺️☺️☺️☺️」 — 薬剤師系ゴリラ(薬ゴリ) (@Dgs_yakugori) January 3, 2020
友人に、薬剤師は楽してお金がもらえる職業だから、子どもにやらせたいと言われたようです。投稿者は薬剤師のようですね。確かに、楽してお金がもらえる仕事なら最高ですよね。実際の現場はそんなに甘くはないのですが・・・。
食いっぱぐれなさそう
高校生の子どもがいるらしいマダムたちが子どもの将来の話をしている。薬剤師は食いっぱぐれないとか、とりあえず教員免許云々とか。
— mayoneco (@mayoneco) June 24, 2011
高校生の子どもを持つ親が、安定した職業は、薬剤師と教師と言っていたそうです。資格職で給料も良く、仕事が安定しているイメージが、子どもに薬剤師になってほしい理由の1つのようです。
子どもの夢を応援したい
昨夜は娘の家庭教師面談。 塾にも通っているけど、週1回お願いする事にしました。
将来の夢の為、受験する! と決めた娘。 肝臓移植で救われた命。 入院中お世話になった薬剤師さんに憧れて、将来はあのお姉さんみたいな、子どもに優しい薬剤師さんになりたいと。 薬剤師、大変だけど頑張れ💦 — くみやん@親子の愛を英語で繋ぐ❤ (@Kumiyan281) January 29, 2020
お世話になった薬剤師に憧れて、受験勉強を頑張る子どもを応援している母親の声です。親ならば、子どもの夢を応援してあげたいですよね。
子どもが薬剤師になることに反対の声
薬剤師にはデメリットもある
親が薬剤師ならともかく、違う層が「我が子をぜひ薬剤師に!」と言ってるのに、薬剤師を楽で且つ余計なポジションと思っているのにはえっと思います。 子供がなりたいと言ったら、いいところも悪いところも伝えたいですね。 ま、我々は仕事頑張りましょう(笑)
— 巻 (@pha1rma) March 8, 2019
薬剤師の仕事には、良いところだけじゃなく、悪いところもあるという、現役薬剤師の声です。確かに、薬剤師として働いたことがない人には、薬剤師の仕事の裏側までは、見えてこないかもしれません。
薬剤師になるのは大変
今から薬剤師になるのってどない?という疑問は薬剤師に聞くのが1番。政権交代の影響もあり、今から我が子を薬剤師にさせるのは中々大変ですよ、親御さん。結局は勝ち組の仕事なんてのはそうないんです。
— Isao_ W (@issa_w) February 10, 2013
子どもを今から薬剤師にするのは大変だから、勝ち組の仕事ではないという、薬剤師の意見です。薬剤師は、だんだんと狭き門になっているので注意しましょう。
将来が暗い
子供に将来何の職業に就かせるのが良いか迷ってます。本人にはまだ全然自覚無く、アドバイスしようにも親が迷ってます。薬剤師は将来が暗そうだし・・・。薬局も子供に継がせるのは酷の様な気がする。本人がやりたかったら別だが。皆さん将来明るいですか?
— ハジメ 【薬剤師】 (@hazimekt) February 8, 2011
薬剤師は将来が暗そうなので、子どもに就かせるかを迷っているという声です。薬剤師の人数が増えているので、都市部では給料が下がってきています。仕事には単純作業も多いので、将来はロボットやAIに奪われてしまう可能性もあります。決して、生涯安泰な職業ではありません。
薬剤師にさせた方がいい子ども、させない方がいい子ども
薬剤師にさせた方がいい子ども
- 薬や薬剤師の仕事に興味がある子ども
いくら親が、子どもに薬剤師になって欲しくても、本人に強い意志がなければ、やめた方が良いです。薬学部は留年する人も多く、国家試験を突破するには、猛勉強しなければいけません。親に言われたから何となく・・・では、モチベーションを保つのは難しいでしょう。
- 薬剤師として働きたい理由がある
- 薬にすごく興味がある
って子どもなら、自分の将来の夢を実現するために、頑張ることができるかもしれません。
- コミュニケーション能力が高い子ども
薬剤師は薬局の中で、ひたすら薬を作り続ける仕事と思われがちです。でも、最近の流れとして、
- 患者への指導
- 患者の薬の管理
- 自宅まで薬を持って行く在宅医療
など、患者とのコミュニケーションが重要視されています。人と話すのが好きな、コミュニケーション能力が高い子どもなら、楽しんで仕事をすることができるでしょう。
- 勉強が好きな子ども
薬学部には難しい卒業試験がありますし、国家試験も難関です。薬剤師として働き始めてからも、新しい薬はどんどん増えるし、医学の進歩について行くためには、一生勉強を続けなければいけません。勉強が好きで、楽しんでできる子が、薬剤師に向いています。
薬剤師にさせない方がいい子ども
勉強が苦手な子ども
勉強が苦手な子どもは、薬学部に入ったとしても、留年してしまい、卒業できないことが多いです。
大学の受験生は、国家試験の合格率が良い大学を好むので、大学側も必死です。卒業後の国家試験に、確実に受かりそうな人以外は、卒業試験で落として、留年させるのです。
勉強が苦手だと、そもそも国家試験に挑戦することすら、できないかもしれません。
人とのコミュニケーションが苦手な子ども
- 理科や化学が大好き
- 実験が好き
- 薬に興味がある
って子どもは、ぱっと見は薬剤師に向いていそうですが、人とのコミュニケーションが得意じゃないと、将来辛い思いをすることがあるかもしれません。
薬剤師の仕事は、「モノ(薬)」を相手にする仕事から「ヒト」を相手にする仕事に変わってきています。薬に興味があるだけなら、薬剤師よりも、製薬会社の研究者や、大学の研究員として、仕事をするのが良いかもしれません。
現役の薬剤師から見た子どもを薬剤師にしたいリアルな意見
大学の薬学部に入ればOKではない
薬剤師の人気が高まっているので、薬学部の数がどんどん増えています。
中には偏差値30台など、誰にでも手が届きそうな大学もありますが、要注意です。あまりに偏差値が低い大学は、留年ばかりで卒業できなかったり、運良く卒業できたとしても、国家試験に合格しないことが多いのです。
お金と時間が無駄にかかるだけで、結局薬剤師にはなれなかった・・・ってことがザラにあるので、大学選びは重要です。ある程度の偏差値の大学に、合格できないなら、薬剤師は諦めた方が無難です。
楽な仕事だからと選ぶのは間違い
薬は命を救うものですが、使い方を間違えると命に関わります。薬剤師が間違った薬を渡したせいで、患者が亡くなり、薬剤師が業務上過失致死罪に問われた事例もあります。常に人の命に関わる、ミスが許されない仕事は、想像以上に精神的に消耗しますよ。
最近は薬局の数も増える一方で、競争も激しいです。サービス合戦になっていて、夜遅くまで営業したり、日・祝日も営業する薬局が増えています。残業も普通にありますし、休みが取りにくい場合もあります。
楽な仕事って実感は、残念ながらありません。
給料が良いのは昔の話
薬剤師の人気が高まり、人数が増えています。そのせいで、給料はどちらかと言うと下がり気味。初任給は高くても、あまり昇級しないことが多いです。単純に給料を求めるなら、マスコミや商社マン、IT系企業など、もっと稼げる職業はたくさんあります。
子ども本人の希望で、薬剤師を目指して欲しい
薬剤師は、医者の使う薬をチェックできる、唯一の職業で、やりがいがあります。患者が元気になっていくのを、見届ける毎日は、とても充実しています。子どもが、薬剤師に魅力を感じて、真剣に目指しているのならば、全力で応援してあげてください。
親のゴリ押しで薬学部に入れるのは、絶対やめましょう。正直、学費を考えるとコスパが悪い場合もありますし、将来性が抜群とは、まったく言えない職業です。
まとめ
- 薬剤師は、人の役に立つ安定した仕事
- 実際はそんなに楽じゃないし、稼げないこともある
- 人と関わることと、勉強が好きな子どもが薬剤師に向いている
- 子ども本人の夢が薬剤師なら、全力で応援しよう