- 薬剤師で就職する時の病院の選び方のコツ
- 薬剤師で就職する時の病院の選び方の注意点
- 【新卒、中途別】病院の選び方で意識すべき点
- 働きやすい病院、働きにくい病院の見分け方をまとめました。
薬剤師で就職する時の病院の選び方のコツは?
- 転職エージェントを活用する
大学病院などの人気病院は、自分で調べても、求人はなかなか見つかりません。 人気病院の求人は、一般に求人が出る前に、働いている人のツテや、関係の深い転職エージェント経由で埋まってしまうことが多いんです。
人気病院への就職にチャレンジしてみたい人は、自分で求人を調べるよりも、転職エージェントを通した方が、確実に情報をゲットできます。
- 実際に見学に行ってみる
求人の内容だけでは、実際の働き方が見えてこないのが、病院就職の難しいところ。
- どんな年代の薬剤師が多いのか?
- 医師の、薬剤師に対する態度は?
- 病棟に出られるか?
など、実際に自分の目で見てチェックするのがコツですよ。
- 実際に勤務する人に話を聞いてみる
なかなか難しいかもしれませんが、実際にそこで働く人の話ほど、新鮮な情報はありません。
- 夜勤の頻度
- 実際の給料
- 職場の雰囲気
など、病院を見学しても分からない生の情報を手に入れることができます。 薬剤師は狭い業界なので、ツテをたどれば、意外と話を聞けるかもしれませんよ。
薬剤師で就職する時の病院の選び方の注意点
給料には期待しない
病院薬剤師の給料が、他の職種の薬剤師に比べて低いのは有名です。場合によっては、学生時代の同期よりも、月収が10万円以上低いことも。
病院ごとに、多少の給料の差はありますが、全体的に低収入であることは変わりません。少しでも高収入の仕事を探している人は、調剤薬局やドラックストアへの就職も視野に入れてみましょう。
- 急性期病院か慢性期病院かをチェック
急性期病院は、
- 大学病院
- 地域の基幹病院
- 公立病院
などの、急性期の患者を多く受け入れる大型病院です。経験できる症例数が多く、最新の治療法が学べるので、薬剤師の間では人気が高く、求人はなかなか出てきません。
慢性期病院は、
- 急性期病院から転院した後、リハビリなどの長期的なケアを行う
- 慢性疾患の患者のかかりつけ病院としての役目をもつ
などの特徴がある、小規模の病院です。 求人は多いですが、急性期病院に比べると、病床数も少なく、病棟に出る機会も限られてくる場合が多いです。
自分が就職を希望するのが、急性期病院と慢性期病院のどちらなのかを、しっかり見極めておくと、就職後のミスマッチが起こりづらいですよ。
【新卒、中途別】薬剤師で就職する時の病院の選び方で意識すべき点
新卒の場合
レジデントの場合は低収入を覚悟
新卒で、大学病院などの急性期病院に就職する場合、レジデント(見習い)として採用されるのが一般的です。 レジデントは、病院薬剤師の中でも特に低収入です。手取りで20万円いかないことも普通にあるので、覚悟して応募しましょう。
レジデントではなく、常勤の薬剤師として応募できる病院の方が、給料は高いことが多いです。
病院実習のイメージが全てではない
薬学部5年生の病院実習は、ほとんどの場合、大きな急性期病院で実施されます。
- 病棟業務にやりがいを感じる
- 研究もやって、学会発表してみたい
- チーム医療で、他職種と連携して力を発揮したい
など、実習を終えると、病院薬剤師として活躍したい気持ちが強くなりますよね。
でも、ここで注意してほしいのは、病院薬剤師の求人には、実習で行ったタイプの急性期病院よりも、小規模の慢性期病院が多いということです。
就職先を間違えてしまうと、
- ひたすら調剤室にこもって一包化
- 勉強会なんて全然ない
- 医師には口も聞いてもらえない
なんてこともあるので気をつけましょう。
中途の場合
調剤薬局やドラックストアから、人気病院への転職は厳しい
病院と薬局では、必要とされるスキルが違うので、調剤薬局やドラックストアから、人気のある急性期病院への転職は難しいことが多いです。
そんなに人気のない病院には、調剤薬局やドラックストアからの転職が可能な場合もありますが、働き方に難がある案件も多いので気をつけましょう。
公立病院への就職は年齢制限アリ
公立病院への転職を希望するときは、一般的に、公務員試験を受ける必要があります。公務員試験は、30歳が年齢制限となっています。
自治体によっては、年齢制限が31歳や35歳のところもありますが、公務員薬剤師を目指すには、年齢には注意しましょう。
病院薬剤師独自の仕事も多い
病院薬剤師には、調剤薬局やドラッグストアにはない、独自の仕事がいくつかあります。病院の規模によっても違ってきますが、
- 救命救急の対応
- 注射薬の混合
- 院内製剤の調剤
などは、薬剤師が苦手意識を持ちやすい仕事です。 病院選びの際は、仕事の内容について、詳しくチェックしておきたいですね。
薬剤師で働きやすい病院、働きにくい病院の見分け方
働きやすい病院
- チーム医療が成り立っている
医師や看護師とコミュニケーションをとって仕事ができる環境だと、精神的にも楽ですし、やりがいも大きいです。病院の風土として、チーム医療が意識されている職場がGOODです。
幅広い年代の薬剤師がいる
20代から50代まで、幅広い年齢層が、まんべんなく働いているのは、離職率が低い病院である証拠です。働く薬剤師の年齢をチェックしてみるのがポイントです。
反対に、20代と50代ばかりで、その間がいない・・・なんて病院は、新卒の薬剤師が数年で辞めてしまっている病院なので、注意しましょう。
教育体制がしっかりしている
忙しすぎて、教えてる暇なんてない!とばかりに、新人を放置する職場はNGです。しっかり教育担当をつけて、最低限のことは、きちんと教えてくれる病院がいいですね。
働きにくい病院
薬剤部の地位が低い
病院の中では、薬剤師の地位は低くなりがちです。医師には無視され、看護師には嫌みを言われ・・・など、薬剤師が活躍できない環境の病院もあるので気をつけましょう。
夜勤が多い
夜勤は若手ばかりがやらされて、一人あたりの回数が多くなってしまう病院もあります。大変な仕事はみんなで分担して、平等にやっている病院の方が働きやすいのは当たり前です。
残業が多い
勉強会やカンファレンスなど、自分のためになる残業ならまだ良いです。まずいのは、毎日の仕事を終わらせるだけで、残業が多く発生してしまう病院。慢性的に人手不足な病院の可能性があるので、注意しましょう。
まとめ
- リアルな口コミを入手するのが、病院選びのコツ
- 急性期病院と慢性期病院の選択をミスしないように注意
- 新卒でも中途でも、病院薬剤師の給料はあまり期待できない
- チーム医療が充実したホワイト病院もあれば、人手不足のブラック病院もある